東京都の緊急事態宣言で景気の回復期待が後退平均月安値


9日の日経平均は続落。177.61円安の27940.42円(出来高概算14億2000万株)と終値ベースでは5月17日以来約1カ月半ぶりに28000円を割り込んで取引を終えた。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、政府は東京都を対象に4度目の緊急事態宣言を発令し、東京五輪では1都3県で無観客開催が決まった。これを嫌気した8日の米国市場では世界景気の回復期待が後退するとの見方が高まり、NYダウは250ドルを超える下落に。ギャップスタートで始まった日経平均は、下げ幅が一時700円近くに迫った。ただし、その後は一気にショートに傾いた反動もあり、引けにかけてはショートカバー優勢展開から下落幅を縮めている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1100を超え、全体の5割超を占めた。セクター別では、鉱業、空運、陸運など7業種が上昇。一方、機械、ゴム製品、海運など26業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、エーザイ<4523>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ソニーG<6758>がしっかり。半面、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、信越化<4063>、ソフトバンクG<9984>が軟調だった。

感染力の強いインド由来のデルタ株が米国で主流になるなど、世界的に新型コロナの変異ウイルスの感染拡大が警戒されるなか、東京都が4回目の緊急事態宣言、東京五輪の無観客開催の発表が欧米市場で嫌気される格好となった。日経先物はナイトセッションで400円を超える下落だったことから、これにサヤ寄せするなか、ヘッジ対応の売りなどが集中。また、コロナ対策での対応のつまずきなどを背景に菅首相の求心力低下が懸念されるなど、政治リスクを嫌う海外投資家の売りも相場下落の一因になっていたようだ。さらに、上場投資信託(ETF)の分配金捻出を目的とした売り需要への警戒から売り方優勢となった。

ただし、日経平均は5月安値水準まで一気に下げてきたこともあり、その後はショートカバー優勢の展開。日経先物についてはプラスに転じて取引を終えている。ただ、緊急事態宣言の再発出で、飲食などサービス業を中心に業績は一段と厳しいものになり、電子部品など輸出企業などの業績好調は期待されるものの7-9月期の経済成長は期待薄とみる声も聞かれる。目先は強弱感が対立するなか、模様眺めムードの強い展開が続きそうだ。

《FA》

提供:フィスコ
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